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近赤外線計測では下記のような計測が可能です。

 例1.試料中の成分濃度測定
 例2.試料中の成分有無判別
 例3.試料の材質判別
 例4.スペクトルパターン解析によるモニタリング

この計測技術は下記の特徴があります。

 ・非破壊計測:試料をそのままの状態で測定可能
         測定対象試料がムダになりません。
          
 ・非接触計測:試料に触れずに測定可能
         空間中の試料やガラス奥の試料も測定できます。

 ・高速計測 :光を当てるだけで瞬時に測定可能
         リアルタイムモニタリング可能です。


近赤外線計測は非常に優れた計測方法ですが、理解しにくく、手間のかかる計測方法であるため、
一般にはなかなか利用されていない計測方法でした。この近赤外線計測技術紹介のページで、少し
でも皆様の理解のお役に立てればと思います。

NIRとは?

NIRとは、(NearInfraRed)の略で近赤外線という意味です。
nir1.jpg(12485 byte)
近赤外線は人間の目に見える光(可視光線-VIS)よりも波長が長く目に見えない光です。

近赤外線吸収と吸光度

物質は分子振動しています。この振動の周波数(ビート)は物質ごとに異なります。
shindou1s.jpg(8685 byte)
この分子振動の周波数と光の波長が合致した時、光の吸収が生じその波長の光は返ってこなくなります。
shindou2s.jpg(6633 byte)
これは赤外領域(IR)の話ですが、この光吸収の影響は近赤外線領域(NIR)にも及び、 これを倍音と呼びます。ビートセンサーGP2は第2倍音という領域を利用しています。

下のグラフは、
 ・縦軸:光の吸収率
 ・横軸:波長(nm)
を示しており、水の近赤外線吸収特性を表しています。
spect.jpg(30987 byte)
このグラフの山部分、約1400(nm)と約1900(nm)は水による光吸収が大きい部分です。
例えば約1400(nm)の光吸収率に注目すると、
 ・水が少ない時:光吸収(小)
 ・水が多い時 :光吸収(大)
という関係が成り立ちます。この法則は、
 ・Lambert-Beerの法則
 ・Kubelka-Munkの式
で表されます。ここでは詳細を省きますが簡単に説明すると、
 「吸光度(光吸収率)変化は濃度変化に対し線形である」
 で結論的には「吸光度が分かれば濃度に換算できる」

という事を表しています。

検量線と濃度換算

NIRセンサーは前記の吸光度を測る装置です。この吸光度を濃度に換算するためには下記式が必要で、 センサー内部では常に下記式を演算し濃度換算しています。
 予測濃度=a+bx吸光度
このaとbを検量線係数と言い、NIRセンサー導入時に下記のような方法で検量線を作成する必要があります。
Cal.jpg(44383 byte)
Cal2.jpg(32288 byte)

吸収バンドの化学的帰属

前記では水(-OH)に注目して説明しましたが、近赤外線を吸収する分子構造は他にもあります。
帰属 物質
-OH 水分、アルコール
-NH タンパク質
-CH 脂質
-CO,-OH デンプン、セルロース、糖

注目する波長を変えれば、上記分子構造を持つ様々な成分に応用可能です。
下記に一般的な近赤外線帰属表を置きます。
kizoku.png

ケモメトリックスの利用

ビートセンサーGP2は分光器を内蔵しています。1回の測定で900nm~1700nm範囲の吸光度が 512データも出力されます。この連続した吸光度の事をスペクトルと呼びます。 少し前の時代では、この膨大なスペクトルデータをどう扱うか?が問題でした。
また他にも、原吸光度スペクトルにはいくつかの問題があります。それらを下記に記します。

 ◇外乱要因の問題
   ・光量変化の影響を受けてしまう。
   ・試料の状態(拡散度合)の影響を受けてしまう。

 ◇波長選択の問題
   ・どの波長を選べば良いのか?(人為選択が困難)
   ・試料ごとに最適な吸収波長が微妙に異なる。

等、様々な問題があります。それを解決するためケモメトリックス技術を用います。
ケモメトリックスは、統計学的な手法を適用して化学データから得られる化学情報を最大限に利用する方法です。 化学「Chemistry」と計量学「Metrics」を組み合わせた造語ですが、今では一般的な用語になっています。 ケモメトリックスは多変量解析とも呼ばれています。

ケモメトリックスでできる事
 ・スペクトル前処理により外乱要因の影響を小さくできる。
 ・PLSRの利用により最適な波長を効率的に自動抽出できる。

ビートセンサーでは世界的に定評のあるケモメトリックスソフト The Unscrambler(camo社)を採用しています。 このソフトで作成した検量線をビートセンサーに記憶することで濃度計測や判別を行う事ができます。
The Unscramblerの使い方や最適な適用方法(前処理方法や波長範囲決定方法など)も初期検量線作成段階でアドバイスさせていただきます。

その他の誤差要因

ケモメトリックスソフトによるスペクトル前処理は非常に有効な手段ですが、これはあくまでも補正である事を忘れてはいけません。 前記した以外にも様々な誤差要因が存在します。例えば、

 ・装置温度による影響
 ・外気温度による影響
 ・試料温度による影響
 ・湿度による影響
 ・測定距離による影響

等、様々です。
我々ビートセンシングでは、上記誤差要因を低減する有効な手段をアドバイスさせていだだきます。

 
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